原題
The tumor-derived cytokine Chi3l1 induces neutrophil extracellular traps that promote T cell exclusion in triple-negative breast cancer.
背景:免疫チェックポイント遮断(ICB)治療を用いたトリプルネガティブ乳癌(TNBC)は、しばしば不良な臨床転帰と無反応な免疫系によって妨げられ、高活性な転写因子Stat3が生産的免疫応答の間質制限に関与している。
方法:本研究では、Stat3を欠損するマウス乳房腫瘍を調べ、ヒトTNBCで上昇することが見出されたサイトカインChi3l1発現の低下を強調した。
結果:実験モデルにおけるChi3l1の除去は、腫瘍発症を遅延させ、T細胞腫瘍浸潤を増加させ、ICBに対する応答を改善する免疫応答を生じさせた。
結論:これらの知見は、Chi3l1を標的とすることが、T細胞の間質制限下で異なる癌型における抗腫瘍免疫を潜在的に増強できることを示唆している。
Journal: Immunity (CiteScore 2022: 57.7)
DOI: 10.1016/j.immuni.2023.11.002
PMID: 38039967
Open Access
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