原題
Differential sensitivity to ionizing radiation in gemcitabine- and paclitaxel-resistant pancreatic cancer cells.
背景:膵管腺がん(PDAC)はしばしば化学療法に抵抗性を示すため、その治療は困難である。化学療法と併用した放射線はいくつかの癌で肯定的な結果を示しているが、PDAC治療におけるその役割はさらなる研究が必要である。
方法:3種の膵癌細胞株からゲムシタビンとパクリタキセル耐性クローンを作成し、放射線被曝後の生存とDNA損傷を調べた。また、オートファジーとHippo経路の調節についても調べた。
結果:パクリタキセル耐性細胞は、ゲムシタビン耐性細胞または正常細胞よりも放射線に対する感受性が高く、DNA損傷が増加していた。われわれの解析から、放射線は細胞の状況に応じて、オートファジーおよびHippo経路に影響を及ぼすことが示されている。
結論:研究者らは、放射線治療がより多くのDNA損傷を引き起こすことによって化学療法抵抗性PDAC細胞を標的とすることができることを観察した。放射線がオートファジーおよびHippo経路に及ぼす影響は、化学療法抵抗性に対する個別化治療の洞察を提供する可能性がある。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2023.10.035
PMID: 37914140
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