原題
Single-cell immune profiling of mouse liver aging reveals Cxcl2+ macrophages recruit neutrophils to aggravate liver injury.
背景:肝臓の老化および加齢に関連した肝障害における免疫細胞の役割はほとんど理解されていない。本研究は、異なる年齢の肝内免疫細胞を特徴づけることにより、局所免疫微小環境の動的変化が肝老化に及ぼす影響を検討することを目的とした。
方法:単一細胞RNA配列決定を、4つの異なる年齢のマウス肝臓組織で実施した。トランスクリプトームランドスケープ、細胞分類、および細胞間コミュニケーションを分析した。この知見は、様々な実験技術を用いて確認された。
結果:免疫細胞の9つのサブセットが同定され、Cxcl2+マクロファージは老化した肝臓で濃縮されていた。これらのマクロファージは、老化に関連した分泌表現型を示し、Cxcl2-CXCR2軸を介して老化した肝臓への好中球動員を媒介した。Cxcl2+マクロファージは、IL-1βおよびTNF-α分泌を介して好中球細胞外トラップ形成を刺激した。Cxcl2-CXCR2軸を標的とすることで、加齢に伴う肝障害が減弱した。
結論:Cxcl2-CXCR2軸を介したCxcl2+マクロファージ駆動好中球活性化は、加齢に伴う肝障害に関与しており、潜在的な治療戦略を提供する。
Journal: Hepatology (CiteScore 2022: 24.8)
DOI: 10.1097/HEP.0000000000000590
PMID: 37695548
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