原題
Immuno-PET Detects Antibody-Drug Potency on Coadministration with Statins.
背景:
trastuzumab emtansine(T-DM1)およびtrastuzumab deruxtecan(T-DXd)は、HER2陽性乳がんおよび胃がんの治療に用いられる。ロバスタチンは細胞表面のHER2を増加させ、HER2-ADC結合を増強する。ロバスタチンを併用した場合と併用しない場合のADC治療レジメンを検討した。
方法:
胃がんモデルを用いて、ADCの反復投与と単回投与を比較した。ロバスタチンはT-DM1又はT-DXdと併用投与された。腫瘍増殖、HER 2標的免疫PET、HER 2媒介シグナル伝達、およびDNA損傷シグナル伝達を評価した。
結果:
T-DM1/ロバスタチンはいずれのレジメンでも腫瘍増殖を阻害した。ロバスタチンとT-DM1又はT-DXdを単回投与で併用すると、腫瘍増殖抑制作用が増強された。HER 2を標的とした免疫PETおよびHER 2を介するシグナル伝達は、ロバスタチンにより減少した。ADC処理はin vitroでDNA損傷シグナル伝達を増加させた。
結論:
HER 2標的免疫PETは、細胞表面標的の利用性のモジュレーターと組み合わせたADC治療に対する腫瘍反応を知らせることができる。スタチンはADCの有効性を増強し、細胞株および患者由来の異種移植モデルの両方においてADCの単回投与を可能にする。
DOI: 10.2967/jnumed.122.265172
Journal: J Nucl Med
URL: https://doi.org/10.2967/jnumed.122.265172
PMID: 37385676
コメント