原題
Overall efficacy and safety of olanzapine 5 mg added to triplet antiemetics for an anthracycline-containing regimen in patients with breast cancer: a phase 3, double-blind, randomised, placebo-controlled trial.
背景:三剤併用制吐療法にオランザピン10 mgを追加すると、化学療法誘発性悪心・嘔吐(CINV)を効果的にコントロールできるが、鎮静を引き起こす可能性がある。本研究では、鎮静を最小限に抑えるために、化学療法後にオランザピン5 mgを投与することの有効性と安全性を検討した。
方法:第3相二重盲検試験では、ステージI~IIIの乳癌を有する女性患者500名を登録し、アントラサイクリン+シクロホスファミド化学療法後のオランザピン(n=251)とプラセボ(n=249)を比較した。主要評価項目は、120時間にわたる完全奏効率であった。
結果:オランザピン群の完全奏効率は58.1%であり、プラセボ群の35.5%よりも有意に高かった(p<0.0001)。有害事象は最小限であり、管理可能であった。
結論:オランザピン5 mgは、許容可能な安全性でCINV管理を有意に改善し、外来化学療法患者に新しいアプローチを提供する。
Journal: Lancet Oncol (CiteScore 2022: 62)
DOI: 10.1016/S1470-2045(25)00233-5
PMID: 40541214
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