急性放射線性腸炎におけるラセカドトリルとロペラミドの比較:無作為化二重盲検第3相非劣性試験。

原題
Racecadotril versus Loperamide in acute radiation enteritis: a randomized, double-blind, phase 3, non-inferiority trial.
背景:この論文では、ゴールドスタンダードの治療法がない状態である急性放射線性腸炎の管理におけるRacecadotrilとLoperamideの有効性と安全の比較を評価している。
方法:骨盤悪性腫瘍に対する根治的放射線療法後に有意な下痢を発症した患者を対象とした無作為化二重盲検非劣性試験を実施した。患者はRacecadotrilまたはLoperamideのいずれかを投与され、主要評価項目として48時間以内の下痢の消失が認められた。
結果:両薬剤とも下痢の解消に対して同等の有効性を示した。しかし、ロペラミドに対するラセカドトリルの非劣性は確立できなかった。特に、ラセカドトリルは反跳性便秘の症例が少なかった。
結論:本研究では、急性放射線性腸炎の治療においてラセカドトリルがロペラミドに対して非劣性であることを確認することはできなかったが、副作用が少なく成功率が高いことから、ラセカドトリルの方が好ましい可能性がある。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2023.09.021
PMID: 37742773

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