背景:肺悪性腫瘍に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)による再照射の実行可能性と安全は十分に定義されていない。本研究は、SBRTによる再照射を受けた患者における腫瘍制御確率(TCP)と毒性を検討することを目的とした。
方法:SBRTによる再照射を受けた再発一次または二次肺悪性腫瘍患者を対象とした。PubMedおよびEmbaseで索引付けされた論文をレビューした。患者の特徴、SBRTの線量測定の詳細、腫瘍制御、および毒性を抽出した。ロジスティック用量反応モデルを用いて、物理的線量および3分割、4分割、5分割の等価線量に基づいて、TCPと全生存期間(OS)を比較した。
結果:病院からの17人の患者と12の論文からの195人の患者からのデータを分析した。SBRTによる再照射では、50.10 Gy、55.85 Gy、および60.54 Gyの線量をそれぞれ3分割、4分割、および5分割した場合の2年TCP推定値は80%であった。一般的な分割スキームでは、42.04 Gy、47.44 Gy、および53.32 Gyの線量を5分割した場合のTCP推定値はそれぞれ50%、60%、および70%であった。2年全生存率の推定値は、41.62 Gy、46.88 Gy、および52.55 Gyの線量を5分割した場合、それぞれ50%、60%、および70%であった。腫瘍の中心部への局在は、重度の毒性と関連している可能性がある。
結論:3~5分割で50~60 GyのSBRT線量による再照射は、再発末梢肺悪性腫瘍を有する選択された患者に実行可能である。重度の毒性の可能性があるため、中心性腫瘍は慎重に考慮すべきである。SBRTによる再照射のための最適な線量/分割スケジュールおよび患者選択を決定するためには、さらなる研究が必要である。
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109817
Journal: Radiother Oncol
URL: https://doi.org/10.1016/j.radonc.2023.109817
PMID: 37480993
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