UKCTOCSにおける高悪性度漿液性卵管卵巣がん患者の腫瘍の病期、治療、および生存率:ランダム化比較試験の探索的解析。

原題
Tumour stage, treatment, and survival of women with high-grade serous tubo-ovarian cancer in UKCTOCS: an exploratory analysis of a randomised controlled trial.
背景:UKCTOCS試験は閉経後女性の卵巣がんスクリーニングが死亡を減少させるかどうかを明らかにすることを目的とした。しかし、この試験では、スクリーニング群で進行期診断の減少が認められたが、死亡の減少は認められなかった。この研究では、この不一致を理解するために高悪性度漿液性卵巣がん患者を分析した。
方法:この試験では、適格な参加者を、2011年までスクリーニングを実施しない群または年1回のスクリーニング(集学的または超音波検査)を実施する群にランダムに割り付けた。アウトカムレビュー委員会は、卵巣がんの診断、病期、および死因を評価した。この研究では、集学的スクリーニング群の高悪性度漿液性がんの女性とスクリーニングを実施しない女性を比較した。
結果:集学的スクリーニング群の参加者50,625名および非スクリーニング群の101,314名のうち、それぞれ259名および520名が高悪性度漿液性癌と診断された。集学的スクリーニング群では、進行期診断が少なく、一次手術が多く、手術成績が良好で、手術および化学療法による治療が多かった。無作為化からの生存期間は集学的スクリーニング群の方が長かった。
結論:これは、スクリーニングが高悪性度漿液性癌を早期に検出し、短期的な治療成績の改善につながることを示す最初のエビデンスである。しかし、生存率の改善はわずかであり、これは早期発見、治療の改善、および腫瘍の生物学的特性がわずかに改善したためであると考えられる。卵巣癌スクリーニング試験では、疾患特異的死亡率の代替エンドポイントを用いるべきではない。
Journal: Lancet Oncol (CiteScore 2022: 62)
DOI: 10.1016/S1470-2045(23)00335-2
PMID: 37657461
Open Access

コメント

タイトルとURLをコピーしました