転移性膵癌を有する患者における原発腫瘍および少数転移に対する体幹部定位放射線治療と原発腫瘍単独との比較。

原題
Stereotactic body radiation therapy for the primary tumor and oligometastases versus the primary tumor alone in patients with metastatic pancreatic cancer.
背景:局所療法は少数転移性膵癌患者に有益である可能性があるが、データは限られている。本研究では、すべての病変を標的とした体幹部定位放射線治療(SBRT)と原発腫瘍のみを標的としたSBRTの有効性と安全性を比較した。

方法:すべての病変に対してSBRTを受けた同時性少数転移性病変を有する患者のレトロスペクティブレビューを実施し、それらを原発腫瘍のみに対してSBRTで治療されたマッチさせた群と比較した。全生存期間(OS)を主要評価項目とし、無増悪生存期間(PFS)、多増悪生存期間(PPFS)および有害事象を副次的評価項目とした。

結果:全病変群のOS中央値は10.9ヵ月であったのに対し、原発腫瘍のみの群では9.3ヵ月であった(P<0.001)。同様に、PFS中央値は6.5ヵ月対4.1ヵ月(P<0.001)、PPFS中央値は9.8ヵ月対7.8ヵ月(P<0.001)であった。有害事象は両群で同程度であった。 結論:すべての少数転移性病変を標的とするSBRTは、膵癌患者の生存率を向上させる可能性があり、さらなるプロスペクティブ研究が必要である。 Journal: Radiat Oncol (CiteScore 2022: 6.6) DOI: 10.1186/s13014-024-02493-8
PMID: 39160547

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