多発性骨髄腫におけるキメラ抗原受容体T細胞および二重特異性抗体療法:将来への移行。

原題
Chimeric Antigen Receptor T-Cell and Bispecific Antibody Therapy in Multiple Myeloma: Moving Into the Future.
背景:
歴史的に、トリプルクラスの治療抵抗性およびペンタドラッグ治療抵抗性の多発性骨髄腫(MM)患者は、治療選択肢が限られているために転帰が不良であった。しかし、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞およびT細胞リダイレクト二重特異性抗体(BsAb)療法の開発は、重度の再発/治療抵抗性(R/R)集団において有望な奏効率および奏効期間を示している。このレビューは、非BCMA標的薬を含むこれらの承認された治療法に関する最近のデータを分析し、それらの有効性、安全性、および満たされていないニーズの領域について議論することを目的としている。このレビューでは、少数民族の公平なアクセスという課題にも取り組んでいる。
方法:
このレビューでは、承認されたCAR T細胞療法、BsAb療法、およびR/R MMに対する非BCMA標的薬に関するデータを分析している。サイトカイン放出症候群、神経毒性、感染リスクなどの有効性と安全性の考察を検討した。各治療クラスの相対的な利点と限界、および最適な配列決定と支持療法の必要性について考察した。
結果:
2つのBCMAを標的としたCAR T細胞療法(idecabtagene・vicleucelとciltacabtagene・autoleucel)と1つのBCMA/BsAb(teclistamab)が、R/R MMの後期治療に承認されている。これらの治療法は、前例のない奏効率と奏効期間を示している。非BCMA標的薬を含む、開発中の他のCAR T細胞およびBsAb療法についてもレビューする。
結論:
CAR T細胞療法とBsAb療法はMM治療を変革する可能性があるが、その利用を最適化し、公平なアクセスを確保することには課題が残っている。最適な順序付けと支持療法の方法を決定するには、さらなる研究が必要である。また、少数民族集団におけるこれらの治療へのアクセスの格差に対処するための努力も行われるべきである。
Journal: J Clin Oncol (CiteScore 2022: 39.6)
DOI: 10.1200/JCO.23.00512
PMID: 37471687

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