上咽頭癌患者の耳下腺リンパ節転移に対する強度変調放射線療法の時代における臨床治療の考慮事項。

原題
Clinical treatment considerations in the intensity-modulated radiotherapy era for parotid lymph node metastasis in patients with nasopharyngeal carcinoma.
背景:耳下腺リンパ節(PLN)に転移を有する上咽頭癌(NPC)患者における放射線療法の確立されたガイドラインはない。本研究は、NPC患者におけるPLN転移に対する適切な放射線量と標的領域を決定することを目的とした。
方法:同研究者らは、2008~2019年に同研究者らの施設で強度変調放射線治療(IMRT)を受けたNPC患者の大規模データベースから得られたデータをレビューした。PLN転移を有する患者を本研究の対象とした。線量測定パラメータは、線量-容積ヒストグラム(DVH)から収集した。主要エンドポイントは全生存期間(OS)であった。独立した予後因子を同定するために統計解析を実施した。
結果:PLN転移は10,685人の患者の2.5%で同定された。転移の大部分は表在性耳下腺内領域に認められた。根治的IMRTを受けた患者は、PLN温存治療を受けた患者と比較して生存転帰が良好であった。55 Gyを超えるレベルVIIIの線量は、生存率改善の独立した予後因子であった。
結論:PLN転移の分布パターンと本研究の結果に基づいて、PLN転移を有するNPC患者には、低リスク臨床標的体積(CTV2)にレベルVIIIを含めることが推奨される。
Journal: Radiother Oncol
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109802
PMID: 37423477

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