カナダの少数転移性去勢抵抗性前立腺がんにおける標準全身療法に追加する転移指向療法(GROAQ-PCS 9):多施設共同、非盲検、ランダム化、第2相試験。

原題
Metastases-directed therapy in addition to standard systemic therapy in oligometastatic castration-resistant prostate cancer in Canada (GROUQ-PCS 9): a multicentre, open-label, randomised, phase 2 trial.
背景:去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)における転移指向療法の役割は不明である。PCS-9では、標準的な全身療法に体幹部定位放射線治療(SBRT)を追加することで、少数転移性CRPCのアウトカムが改善するかどうかを検証した。

方法:カナダの13施設における非盲検無作為化第2相。ADT中に進行した少数転移性CRPC(転移が5以下)が組織学的に確認された男性を、すべての病変に対してADT+エンザルタミド(ENZA)群とADT+ENZA+SBRT群に1:1の割合で無作為に割り付けた。主要評価項目は放射線学的無増悪生存期間(rPFS)とし、intention-to-treat解析を行った。

結果:102名の患者が無作為に割り付けられ、最終解析では48名対52名、追跡期間中央値は4.8年であった。rPFS中央値はSBRT群で4.6年であったのに対し、非SBRT群では2.3年であった(HR 0.48、p=0.014)。グレード3の毒性は同程度であり(最も多かったのはインポテンス)、グレード4の毒性または治療関連死はなかった。

結論:ADT ENZAにSBRTを追加すると、rPFSが2倍になり、毒性は同程度であったことから、少数転移性CRPCに対するSBRTの統合が支持された。
Journal: Lancet Oncol (CiteScore 2022: 62)
DOI: 10.1016/S1470-2045(25)00351-1
PMID: 40907514

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