循環脂質パネルであるPCProと転移性ホルモン感受性前立腺癌の臨床転帰との関連:ENZAMET第3相ランダム化試験(ANZUP 1304)の事後解析。

原題
Association of the circulating lipid panel, PCPro, with clinical outcomes in metastatic hormone-sensitive prostate cancer: post-hoc analysis of the ENZAMET Phase 3 randomised trial (ANZUP 1304).
背景:エンザルタミドは転移性ホルモン感受性前立腺癌(mHSPC)の全生存期間(OS)を延長させるが、患者の約10%が2年以内に死亡する。血漿脂質パネルであるPCProは、転移性去勢抵抗性前立腺癌のOS低下と関連している。本研究では、ENZAMET試験のデータを用いて、mHSPCの臨床転帰に対するPCProの影響を検討した。

方法:866人の参加者から採取した血漿サンプルでPCProの状態を評価し、OSおよび臨床的無増悪生存期間(clinPFS)を評価した。

結果:PCPro陽性状態(13.4%)は、OSおよびclinPFSの有意な短縮と関連していた。エンザルタミドはPCPro陰性の参加者のOSを改善したが、陽性の参加者では改善しなかった。

結論:PCProは予後バイオマーカーとして機能し、mHSPCにおけるエンザルタミドによるOSの有益性の欠如を示している。
Journal: Ann Oncol (CiteScore 2022: 63)
DOI: 10.1016/j.annonc.2025.05.529
PMID: 40403846

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