インターロイキン-13受容体サブユニットα2(IL-13Rα2)は、ケモカインの発現とマクロファージの極性化を誘導し、炎症と線維症を促進する。

原題
Interleukin-13 receptor subunit alpha 2 (IL-13Rα2) induces chemokine expression and macrophage polarization to promote inflammation and fibrosis.
**背景:**インターロイキン-13(IL-13)は放射線誘発肺損傷(RILI)を媒介するが、その受容体であるIL-13Rα2はIL-13シグナル伝達に拮抗する。本研究では、RILI進行におけるIL-13Rα2の役割を検討した。

**方法:**IL-13Rα2欠損マウス(Ra2 KO)および野生型(WT)マウスに胸部照射を実施した。生存転帰、組織採取、コラーゲン蓄積、遺伝子発現、およびマクロファージの極性化を分析した。

**結果:**IL-13Rα2発現は照射後のマクロファージで増加した。Ra2 KOマウスは、WTと比較して、放射線損傷に対する感受性が低く、生存率が改善し、サイトカインシグナル伝達が変化した。Ra2 KO細胞では、IL-13を介したマクロファージの極性化の低下が観察された。

**結論:**マクロファージ中のIL-13Rα2はRILIにおいて線維化を促進する役割を果たしており、IL-13Rα2を標的とすることで慢性の肺の炎症および線維化が軽減される可能性があることを示唆している。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2024.11.103
PMID: 39672516

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