原題
Identification of the unfolded protein response pathway as target for radiosensitization in pancreatic cancer.
背景:膵管腺癌(PDAC)は放射線治療に抵抗性を示すことが多く、治療が有益となるのは患者の30%のみである。本研究では、放射線治療の有効性を改善するための潜在的な標的を探索した。
方法:研究者らは、38のマウスPDAC細胞株に対する放射線の影響を試験し、遺伝的経路の差を分析し、2つの阻害薬KIRA8とCeapin-A7の併用治療効果を評価した。
結果:放射線耐性細胞で高度に発現する小胞体ストレス応答(UPR)経路が放射線耐性に関与していることが明らかになった。放射線と併用した阻害剤KIRA8およびCeapin-A7は放射線耐性細胞に有意に影響し、細胞死滅および細胞周期停止を増加させた。
結論:放射線抵抗性におけるUPR経路の役割は、PDAC放射線療法を改善するための潜在的な標的であり、アポトーシスの増加およびG1細胞周期の停止を介して放射線抵抗性を克服する可能性があることを示唆している。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 10.5)
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.110059
PMID: 38135186
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