小細胞肺癌における創薬可能な標的のCRISPRスクリーニングにより、ATM阻害薬(AZD1390)が放射線増感剤として同定された。

原題
CRISPR screen of druggable targets in small cell lung cancer identified ATM inhibitor (AZD1390) as a radiosensitizer.
背景:小細胞肺癌(SCLC)は、5年生存率が低い重篤で致死的な疾患である。本研究では、SCLCに対する新規放射線増感剤を同定し、ATM阻害薬AZD1390の有効性を評価する。

方法:CRISPR sgRNAライブラリーをSCLC細胞株SBC5に形質導入し、放射線治療(RT)で処理した。放射線増感は、細胞生存率およびクローン原性アッセイを用いてin vitroで測定し、マウス腫瘍増殖遅延モデルを用いてin vivoで測定した。

結果:ATMは放射線感受性の鍵遺伝子として同定された。AZD1390でATMを抑制すると、SCLC細胞株の放射線感受性が増加し、RT誘発DNA損傷が増幅された。

結論:この研究は、遺伝的または薬理学的にATMを阻害することがSCLCに対するRTの有効性を高め、SCLC患者に対する新しい放射線増感戦略を提供することを示している。

Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2023.12.011
PMID: 38104868

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