完全に切除された非小細胞肺癌患者における補助療法としてのカナキヌマブ:CANOPY-二重盲検無作為化臨床試験の結果。

原題
Canakinumab as Adjuvant Therapy in Patients With Completely Resected Non-Small-Cell Lung Cancer: Results From the CANOPY-A Double-Blind, Randomized Clinical Trial.
背景:本研究では、再発率が高く有効な治療法がほとんどない疾患である切除可能な非小細胞肺癌(NSCLC)の治療における、インターロイキン-1β(IL-1β)経路の阻害薬であるカナキヌマブの有効性を検討する。
方法:CANOPY-Aは,手術および化学療法を受けたNSCLC患者1,382例を対象とした第III相無作為化臨床試験であり,カナキヌマブ200 mgまたはプラセボを18サイクル投与し,無病生存期間(DFS)を主要評価項目とした。
結果:本試験は主要評価項目を達成できず、DFS中央値はカナキヌマブ群で35ヵ月、プラセボ群で29.7ヵ月であった。DFSサブグループ解析では有意差は認められなかった。また、カナキヌマブによるIL-1β阻害と臨床転帰との間に相関は認められなかった。
結論:手術後の標準治療にカナキヌマブを追加しても、切除可能なNSCLC患者のDFSは改善されなかった。カナキヌマブの安全性プロファイルは一貫していた。
Journal: J Clin Oncol (CiteScore 2022: 39.6)
DOI: 10.1200/JCO.23.00910
PMID: 37788412

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