原題
Role of the cGAS-STING pathway in radiotherapy for non-small cell lung cancer.
背景:
放射線治療は、非小細胞肺癌に対する重要な治療法であり、癌細胞に対する直接的な殺細胞効果が知られているが、放射線によって誘導される他の免疫応答に対する認識が高まっている。放射線によって生じる免疫学的経路を理解することは、治療成績を向上させる最も効果的な併用療法を決定する上で重要である。
方法:
自然免疫応答に関与するシグナル伝達経路であるcGAS-STINGの活性化は、放射線によって引き起こされる。この経路は、がんと闘うための適応免疫応答を促進する。本研究では、放射線がcGAS-STINGを活性化し、CD8+細胞傷害性T細胞を介した腫瘍の死滅を促進する分子機構について考察する。
結果:
放射線によるcGAS-STINGシグナル伝達の活性化は、抗腫瘍免疫応答を誘発し、癌治療における放射線療法の有効性を高めることができる。
結論:
放射線がどのようにcGAS-STINGシグナル伝達を促進するかをよりよく理解することは、放射線治療の抗癌効果を最大化することによって治療成績の改善につながる可能性がある。さらなる研究では、免疫活性化を増強し、治療成績を改善するために、放射線療法と併用したSTINGシグナル伝達活性化因子の使用が検討されている。
Journal: Radiat Oncol (CiteScore 2022: 6.6)
DOI: 10.1186/s13014-023-02335-z
PMID: 37667279
Open Access
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