米国における乳房切除術後の陽子線治療の従来型と寡分割型の比較(MC1631):無作為化第2相試験。

原題
Conventional versus hypofractionated postmastectomy proton radiotherapy in the USA (MC1631): a randomised phase 2 trial.
背景:陽子線治療は乳癌治療における心臓と肺への放射線被曝を最小限にする方法として研究されている。しかし、陽子線乳房切除術後放射線療法(PMRT)を用いた寡分割(より短い治療コース)が実行可能かどうかは不明である。この研究は、即時乳房再建術を受けた患者を含むPMRTを必要とした患者において、従来の分割照射(標準治療)と寡分割を比較することを目的とした。
方法:研究者らは、Mayo Clinic(米国ミネソタ州およびアリゾナ州)で、従来の分割陽子線PMRTと寡分割陽子線PMRTを比較する無作為化第2相試験を実施した。患者は、層別因子として即時再建術を用いて、従来のPMRTまたは寡分割のいずれかを受ける群に無作為に割り付けられた。主要エンドポイントは24ヶ月間の合併症発生率であった。
結果:2016年から2018年の間に、88人の患者が従来のPMRTまたは寡分割プロトンPMRTのいずれかを受けるように無作為に割り付けられた。中央値で39.3ヶ月の追跡調査後、寡分割群は従来の分割群と比較して合併症率に関して非劣性を示さなかった。しかし、同様の忍容性を考慮すると、寡分割プロトンPMRTは、即時再建術を受けた患者と受けなかった患者でさらに研究されるべきである。
結論:寡分割プロトンPMRTは、合併症率に関して従来の分画と比較して非劣性を確立しなかった。しかし、その忍容性が同程度であることから、即時再建術を受けた患者と受けなかった患者をさらに調査する必要がある。
Journal: Lancet Oncol (CiteScore 2022: 62)
DOI: 10.1016/S1470-2045(23)00388-1
PMID: 37696281

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