原題
Impact of short-course palliative radiotherapy on pancreatic cancer-related pain: Prospective phase II non-randomized PAINPANC trial.
背景:膵癌に起因する疼痛を緩和するための緩和的放射線療法の使用に関しては、限られた臨床的証拠が存在する。このプロスペクティブ研究は、短期緩和放射線療法後の中等度から重度の膵癌関連の疼痛を有する患者における疼痛反応を調査することを目的とした。
方法:鎮痛薬に反応しない中等度から重度の疼痛を有する合計30人の患者を、短期コースの緩和的放射線療法で治療した。主要評価項目は、治療後7週間以内にベースラインと比較して臨床的に重要な平均2ポイント以上の疼痛重症度の低下を達成することとした。副次的評価項目は、全般的な生活の質(QoL)の改善とした。
結果:30例中29例(96.7%)が緩和的放射線療法を受けた。放射線療法後、経口モルヒネ換算1日用量は有意に減少した。疼痛の重症度はベースラインから7週目までに平均3.15ポイント低下した。患者は治療期間中に臨床的に重要な疼痛の重症度の低下を報告し、これは21週目まで持続した。全般的な生活の質は追跡期間中に有意に改善した。軽度の毒性が観察されたが、重度の毒性は報告されなかった。全生存期間中央値は11.8週であった。
結論:膵癌に関連したとう痛に対する緩和的放射線療法は、とう痛の重篤度を迅速かつ臨床的に有意に低下させ、生活の質を改善した。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2023.08.055
PMID: 37647972
Open Access
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