原題
Thyroid V40 is a good predictor for subclinical hypothyroidism in patients with nasopharyngeal carcinoma after intensity modulated radiation therapy: a randomized clinical trial.
背景:甲状腺機能低下(HT)と無症候性HTは放射線療法後の上咽頭癌(NPC)患者によくみられ、生活の質に悪影響を及ぼす。本研究の目的は、強度変調放射線療法(IMRT)計画中の特定の線量制約(V40≦85%)が無症候性HTを効果的に予防できるかどうかを明らかにすることである。
方法:この無作為化臨床試験には、IMRTで治療された92人のNPC患者が登録された。彼らは、導入化学療法に続いて同時化学療法-IMRTを受ける群、または同時化学療法-IMRT単独群に無作為に割り付けられた。放射線療法の前後に甲状腺機能検査を実施した。線量拘束値としてV40≦85%を用いた。
結果:34ヶ月間(中央値)の追跡調査後、無症候性HTの発生率は、用量制限群の方が非制限群よりも有意に低かった(P=0.023)。無症候性HTのリスクも用量制限群で有意に低かった(P=0.022)。回帰分析により、用量制限の予防効果が確認された(HR=0.408、95%CI 0.184-0.904;HR=0.361、95%CI 0.155-0.841)。
結論:V40≦85%は、放射線誘発無症候性HTを予防するためのIMRT計画における有効な線量制約である。
Journal: Radiat Oncol (CiteScore 2022: 6.6)
DOI: 10.1186/s13014-023-02329-x
PMID: 37626342
Open Access
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