好中球細胞外トラップは、RANKL誘導性の破骨細胞形成を促進することにより、関節リウマチにおける骨びらんを媒介する。

原題
Neutrophil extracellular traps mediate bone erosion in rheumatoid arthritis by enhancing RANKL-induced osteoclastogenesis.
背景:関節リウマチ(RA)は骨びらんを引き起こす自己免疫疾患である。破骨細胞形成における好中球細胞外トラップ(NET)の役割は不明である。本研究では、関節炎中の骨量減少に対するNETの影響を検討した。
方法:関節炎患者の滑液中のNETレベルを測定した。関節炎マウスの骨量減少を評価した。破骨細胞および骨芽細胞由来タンパク質のレベルをNETへの曝露後に測定した。破骨細胞形成における特異的受容体の関与も評価した。
結果:RA患者は変形性関節症患者と比較して滑液中のNETレベルが高く、骨びらんを有する患者はNETレベルが高かった。NETを阻害すると、関節炎マウスの骨量減少が減少した。NETは破骨細胞形成と吸収機能を増強し、破骨細胞形成を刺激するタンパク質の放出も促進した。
結論:NETを阻害することは、関節炎患者の骨びらんを減少させるための潜在的な戦略となり得る。
Journal: Br J Pharmacol (CiteScore 2022: 15.3)
DOI: 10.1111/bph.16227
PMID: 37625900

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