原題
Association of Staphylococcus aureus Colonization With Severity of Acute Radiation Dermatitis in Patients With Breast or Head and Neck Cancer.
背景:急性放射線皮膚炎(ARD)の病因は完全には理解されていないが,前炎症性皮膚細菌が放射線治療後の炎症反応に寄与すると考えられている。
方法:放射線治療前の黄色ぶどう球菌(SA)による鼻腔内コロニー形成が乳癌または頭頚部癌患者におけるARDの重症度と関連するか否かを評価するために、前向きコホート研究を行った。この研究には、治癒目的で分割放射線治療を受けている18歳以上の患者が含まれていた。データは2018年9月から10月まで分析された。
結果:分析した76人の患者のうち、全員がARDを発症し、グレード1が47人、グレード2が22人、グレード3が7人であった。ベースラインの鼻SAコロニー形成の有病率は、グレード1のARD患者と比較して、グレード2以上のARDを発症した患者で高かった。
結論:本研究では、ベースラインの鼻SAコロニー形成が、乳がんまたは頭頸部がん患者におけるグレード2以上のARDの発症と関連していることが明らかになった。これは、SAコロニー形成がARDの病因に役割を果たしている可能性があることを示唆している。
Journal: JAMA Oncol (CiteScore 2022: 44.3)
DOI: 10.1001/jamaoncol.2023.0454
PMID: 37140927
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