OncoSimを用いたカナダにおける推奨される結腸直腸癌スクリーニング年齢の低下と癌の発生率、死亡率および費用との関連。

原題
Association of Reducing the Recommended Colorectal Cancer Screening Age With Cancer Incidence, Mortality, and Costs in Canada Using OncoSim.
背景:最近の米国のガイドラインは45歳で結腸直腸癌(CRC)スクリーニングを開始することを推奨しているが、カナダのガイドラインは50歳で開始する。両国における早発型CRCの割合が同程度であることから、カナダでは早期スクリーニングの必要性が示唆されているが、これを裏付けるカナダ固有のデータは不足している。
方法:この計算研究では、マイクロシミュレーションモデリングを用いて、45歳で2年に1度の糞便免疫化学検査(FIT)スクリーニングを開始することが、カナダにおけるCRC発症率、死亡率、および医療費に及ぼす影響を推定した。
結果:45歳でスクリーニングを開始した結果、50歳で開始した場合と比較して、40年間でCRC症例が12,188例少なく、CRC死亡が5,261例少なく、質調整生存年が92,112年増加した。40歳で開始すると、CRC症例が18,135例少なく、CRC死亡が7,988例少なく、質調整生存年が150,373例と、さらに大きなベネフィットが得られた。質調整生存年当たりの費用は、若年出生コホートで減少し、762ドルから2,622ドルの範囲であった。
結論:カナダにおける早期のCRCスクリーニングは、妥当な費用で疾病負荷を減少させ、生存年数を増加させる可能性がある。しかし、大腸内視鏡検査能力への影響については、さらなる評価が必要である。
Journal: JAMA Oncol (CiteScore 2022: 44.3)
DOI: 10.1001/jamaoncol.2023.2312
PMID: 37471076
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