原題
Outcome for Children and Young Adults With T-Cell ALL and Induction Failure in Contemporary Trials.
背景:本研究は、導入療法終了時(EOI)に寛解を達成できなかったT細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)患者の寛解達成および長期生存率の改善における、造血幹細胞移植(HSCT)を含む現代の治療法の有効性を評価することを目的とした。
方法:この研究には、2000年から2018年の間に導入失敗(IF)を経験した21歳以下のT-ALL患者325名が含まれた。疾患の特徴と臨床転帰を分析した。
結果:10年全生存率(OS)は54.7%で、1985年から2000年までの歴史的コホートよりも有意に高かった。導入後の完全寛解(CR)は患者の93%で達成され、10年OSは59.6%、無病生存率(DFS)は56.3%であった。CRを達成した患者のうち、HSCTを受けた患者は、移植を受けなかった患者と比較して、DFSおよびOSが有意に良好であった。
結論:HSCTを含む現代の治療法は、IFを有するT-ALL患者の転帰を改善した。しかし、新しい治療アプローチを調査するには、さらなる研究が必要である。
Journal: J Clin Oncol (CiteScore 2022: 39.6)
DOI: 10.1200/JCO.23.00088
PMID: 37487146
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