原題
Artificial intelligence-supported screen reading versus standard double reading in the Mammography Screening with Artificial Intelligence trial (MASAI): a clinical safety analysis of a randomised, controlled, non-inferiority, single-blinded, screening accuracy study.
背景:これまでの研究では、人工知能(AI)がマンモグラフィスクリーニングの精度を改善し、放射線科医の作業負荷を軽減できることが示されているが、無作為化試験は実施されていない。AIを利用したスクリーンリーディングプロトコルの安全性を、放射線科医による標準的な読影と比較して評価したいと考えた。
方法:マンモグラフィスクリーニングに適格な40~80歳の女性を対象とした無作為化対照試験を実施した。参加者は、AI支援スクリーニングまたは標準的な二重読影に無作為に割り付けられた。がん検出率、リコール率、偽陽性率、陽性適中率、および作業負荷を評価した。
結果:合計80,033人の女性が、AI支援スクリーニング(n=40,003)または標準読影(n=40,030)に割り付けられた。がん検出率は、AI群では被験者1,000人当たり6.1人、標準群では1,000人当たり5.1人であった。リコール率、偽陽性率、および陽性適中率は両群で同程度であった。AI群では、スクリーンリーディングの作業負荷が44.3%減少した。
結論:AI支援によるマンモグラフィスクリーニングは安全であり、標準的な読影と比較して同程度のがん検出率が得られ、作業負荷も軽減された。同試験では、被験者100,000人を対象として、主要評価項目である中間期がん発生率の評価を継続する予定である。
Journal: Lancet Oncol (CiteScore 2022: 62)
DOI: 10.1016/S1470-2045(23)00298-X
PMID: 37541274
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