原題
Parotid-Sparing vs. Conventional Whole Brain Radiotherapy: A Multi-Institutional Randomized Clinical Trial.
背景:脳転移に対する全脳照射(WBRT)後の口腔乾燥症は一般的であり、耳下腺投与量に関連している。この試験では、耳下腺温存WBRTが口腔乾燥症を軽減するかどうかを検証した。
方法:3施設(2018-2021)の56人の患者(48人が分析)を、従来のWBRTと耳下腺温存WBRT(10-15分割で30-35 Gy)に無作為に割り付けた;温存群は耳下腺V20Gy≦25%に制限した。患者は、ベースライン時、endRT時、2週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後に口腔乾燥症に関する質問票に記入した。主要評価項目:1ヵ月後の口腔乾燥症。
結果:耳下腺の平均線量17対10 Gy。主要評価項目は達成されなかった:1ヶ月平均スコア17対8(p=0.06);15ポイント以上の上昇12%対16%(p=0.56)。endRTでは、臨床的に悪化した口腔乾燥の頻度は従来型の方が高かった(52%対22%、p=0.05);耳下腺V5/V10はendRTの口腔乾燥と相関していた。辺縁再発は発生しなかった。
結論:耳下腺温存WBRTは安全であり、急性(endRT)口腔乾燥症を減少させたが、1か月後には有意な利益を示さなかった。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2025.10.022
PMID: 41161645
 
  
  
  
  
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