術前補助免疫チェックポイント阻害薬による治療を受けた固形腫瘍患者における病理学的完全奏効の予測バイオマーカーとしての循環腫瘍DNAクリアランス:系統的レビューおよびメタ解析。

原題
Circulating tumor DNA Clearance as a Predictive Biomarker of Pathologic Complete Response in Patients with Solid Tumors Treated with Neoadjuvant Immune-Checkpoint Inhibitors: a Systematic Review and Meta-Analysis.
背景:術前補助免疫チェックポイント阻害薬(ICI)療法を受けている固形腫瘍患者における病理学的完全奏効(pCR)を予測するためのバイオマーカーを同定することは極めて重要である。この研究では、pCRの潜在的な予測因子として循環腫瘍DNA(ctDNA)クリアランスを評価する。

方法:データベースの系統的検索により、術前補助ICIを受けているctDNAが検出された患者におけるctDNAクリアランスおよびpCRを評価する関連する臨床試験が特定された。二変量モデルを用いて、統合感度、特異度、およびその他の診断指標を算出した。

結果:380人の患者を対象とした13件の試験が分析され、38%がpCRを達成し、73%がctDNAクリアランスを示したことが明らかになった。感度は0.98であったが、特異度はわずか0.53であり、信頼性に限界があることが示された。

結論:CtDNAクリアランスは低いpCRの可能性を示すかもしれないが、その有用性は低い特異性と研究間の高い変動性によって損なわれており、臨床応用における注意を示唆している。
Journal: Ann Oncol (CiteScore 2022: 63)
DOI: 10.1016/j.annonc.2025.03.019
PMID: 40187491

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