原題
Radiotherapy plus anti-PD1 versus radiotherapy for hepatic toxicity in patients with hepatocellular carcinoma.
抗PD 1抗体を併用した放射線治療(RT)を施行した肝細胞癌(HCC)患者における放射線誘発肝毒性(RIHT)とRT単独の成績を比較するとともに、非古典的放射線誘発肝疾患(ncRILD)の予後因子を同定し、ncRILD発生の可能性を予測するノモグラムを作成することを目的とした。
方法:RT+PD1またはRT単独のいずれかを受けた切除不可能なHCC患者についてレトロスペクティブ分析を実施した。傾向スコアマッチング(PSM)を用いてマッチングコホートを作成した。治療に関連した肝臓毒性を評価し、PSMの前後で分析した。ncRILDの予後因子を同定し、ノモグラムを作成した。
結果:PSM前では、ASTと総ビリルビンの増加を除いて、2群間でRIHTに有意差はなかった。PSM後、RT+PD1群ではグレード1以上のASTの発生率が高かった。マッチさせたコホートでは、V25、腫瘍数、年齢、プロトロンビン時間がncRILDの最適な予後因子として同定された。ノモグラムは良好な予測能を示した。
結論:RT+PD1で治療したHCC患者におけるRIHTの発生率はRT単独と同程度であった。V25、腫瘍数、年齢、プロトロンビン時間に基づくノモグラムはncRILDの可能性を効果的に予測した。
Journal: Radiat Oncol
DOI: 10.1186/s13014-023-02309-1
PMID: 37542246
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