原題
Clinicogenetic characteristics and the effect of radiation on the neural stem cell niche in subventricular zone-contacting glioblastoma.
背景:脳室下帯(SVZ)の神経幹細胞(NSC)は神経こう芽腫(GBM)の源であり、治療の標的となる可能性があると考えられている。しかし、SVZを含むGBMの特徴(SVZ+GBM)およびNSCに対する最良の放射線療法戦略は依然として不明である。
方法:本研究では、手術後に化学放射線療法を受けたGBM患者125名を対象とした。次世代シーケンシングを用いてゲノムプロファイルを得た。SVZ中のNSCを同定し、放射線量を分析した。SVZ+GBMは画像中にSVZが関与するGBMと定義した。無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を測定した。
結果:SVZ+GBMは患者の76%に認められた。SVZ+GBMは、SVZが関与していないGBMよりもPFSが低かった(8.6ヵ月対11.5ヵ月)。SVZとの接触は特異的な遺伝子プロファイルとは関連していなかったが、独立した予後予測因子であった。SVZ+GBMでは、NSC領域への線量が高いほど、OSおよびPFSが良好であった。SVZ-GBMでは、NSC領域への線量が高いほど、OSおよびPFSが不良であった。
結論:GBMにおけるSVZの関与は、明確な遺伝的特徴を示さない。しかし、NSCの照射は、SVZを含むGBM患者のより良い予後と関連している。
Journal: Radiother Oncol
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109800
PMID: 37423479
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