原題
Tucatinib and trastuzumab emtansine for patients with previously treated HER2-positive locally advanced and metastatic breast cancer: primary analysis of the randomized phase III trial HER2CLIMB-02.
背景:T-DM1は、治療歴のあるHER2+局所進行/転移性乳癌の標準治療薬である。HER2CLIMB-02試験では、脳転移を有する患者を含め、T-DM1にツカチニブを追加することが検討された。
方法:トラスツズマブおよびタキサンによる治療歴のある患者463人を、T-DM1+ツカチニブ(300 mg PO BID)またはT-DM1+プラセボに1:1の割合で無作為に割り付け、追跡期間中央値は24.4ヵ月であった。
結果:PFS中央値は9.5ヵ月対7.4ヵ月(HR 0.76;P=0.0163)であり、脳転移を含むサブグループ全体で有益性が認められた。OS解析は未熟であった。中止例(22.1%対11.6%)およびグレード3以上のTEAE(68.8%対41.2%)が多く、ALT/AST上昇は16.5%対2.6%であった。
結論:ツカチニブの追加は、脳転移を有する患者を含め、PFSを改善し、毒性は増加したが管理可能であった。
Journal: Ann Oncol (CiteScore 2022: 63)
DOI: 10.1016/j.annonc.2025.11.005
PMID: 41260264

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