予後良好なB細胞系ALLの小児における寛解導入療法におけるダウノルビシンの減量:第III相試験AIEOP-BFM ALL 2009の結果。

原題
Reducing Daunorubicin in Induction Therapy in Children With B-Lineage ALL With Favorable Prognosis: Results of Phase III Trial AIEOP-BFM ALL 2009.
背景:現代のALL治療は、治癒率を維持しながら毒性を低下させることを目的としている。アントラサイクリンの晩期障害が懸念される。

方法:導入時に週1回DNRを2回投与した後,高リスクではないB-ALLで早期反応が良好な1〜17歳の患者を2回のDNR追加投与群(対照群,n=1039)または非追加投与群(実験群,n=1040)に無作為に割り付けた。一次エンドポイントは5年無イベント生存率(EFS)の非劣性であった。

結果:5年EFSは92.5%(対照群)対92.2%(実験群);再発5.8%対5.7%;OS 97.6%対97.4%であった。生命を脅かす/致死的な有害反応は同程度であった;侵襲性真菌感染症は実験群の方が低かった(0.5%対1.5%)。

結論:好ましい小児B-ALLにおける2回の誘導DNR投与の省略は結果を維持し,感染毒性を低下させた。
Journal: J Clin Oncol (CiteScore 2022: 39.6)
DOI: 10.1200/JCO-25-01357
PMID: 41213101

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