原題
Trastuzumab Deruxtecan plus Pertuzumab for HER2-Positive Metastatic Breast Cancer.
背景:トラスツズマブデルクステカンは、HER 2陽性の進行/転移性乳癌において前治療後に活性を示すが、その第一選択の有効性および安全は不明であった。
方法:転移性化学療法またはHER2療法を受けたことのないHER2陽性疾患患者を対象とした第3相ランダム化試験。患者は、トラスツズマブデルクステカン+ペルツズマブ、トラスツズマブデルクステカン+プラセボ、またはタキサン+トラスツズマブ+ペルツズマブ(THP)に1:1:1の割合で無作為に割り付けられた。主要評価項目は盲検下での独立した無増悪生存期間とし、この中間解析ではT-DXd+ペルツズマブとTHPを比較した。
結果:PFS中央値40.7対26.9ヵ月(HR 0.56)。確認された奏効率は85.1%対78.6%、持続期間中央値は39.2対26.4ヵ月であった。グレード3以上のAEはいずれも約63%であった。薬剤関連ILD/肺臓炎12.1%(死亡2例)対1.0%。
結論:T-DXd+ペルツズマブは、一次治療としてTHPと比較して進行または死亡を有意に低下させ、安全性が期待され、ILDリスクが高かった。
Journal: N Engl J Med (CiteScore 2022: 134.4)
DOI: 10.1056/NEJMoa2508668
PMID: 41160818

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