原題
The clinical effectiveness of clarithromycin versus endoscopic sinus surgery for adults with chronic rhinosinusitis with and without nasal polyps (MACRO): a pragmatic, multicentre, three-arm, randomised, placebo-controlled phase 4 trial.
背景:慢性鼻副鼻腔炎の治療における内視鏡下副鼻腔手術(ESS)と抗生物質の比較に関するエビデンスは限られており、臨床診療に大きなばらつきがある。本研究は、慢性鼻副鼻腔炎の成人患者を対象に、ESSとクラリスロマイシンの有効性を鼻腔内投与と比較することを目的とした。
方法:3群無作為化プラセボ対照試験では、慢性鼻副鼻腔炎の成人514人を登録した。被験者はESS、クラリスロマイシン、またはプラセボのいずれかを投与され、いずれも鼻腔内投与を受けた。主要アウトカムは6ヶ月目のSNOT-22 QOLスコアとした。
結果:ESSは、クラリスロマイシンおよびプラセボと比較して有意に低いSNOT-22スコアを示し、クラリスロマイシンとプラセボの間に有意差はなかった。
結論:ESSは慢性鼻副鼻腔炎患者の生活の質を有意に改善するが、クラリスロマイシンの長期使用は支持されていない。
Journal: Lancet (CiteScore 2022: 133.2)
DOI: 10.1016/S0140-6736(25)01248-6
PMID: 40885584
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