脳転移のリスクが異なる限局型小細胞肺癌患者における予防的頭蓋照射の役割:多施設後ろ向き研究。

原題
The role of prophylactic cranial irradiation in patients with limited-stage small cell lung cancer at different risks of brain metastasis: A multicenter retrospective study.
背景:この研究は化学放射線療法後の脳転移(BM)のリスクが変化する限定されたステージの小細胞肺癌(LS-SCLC)患者における予防的頭蓋照射(PCI)の有効性を評価した。

方法:498人のLS-SCLC患者の後ろ向き分析を行い、BMリスクを計算し、患者を高リスク群と低リスク群に層別化するためのノモグラムを開発した。BMの発生率は、ログランク検定を用いてPCIの有無で評価した。

結果:ノモグラムは適切な予測能力を示した。高リスク患者では、PCIはBM発生率を有意に低下させ、無増悪生存期間(PFS)を改善したが、全生存期間(OS)は影響を受けなかった。

結論:PCIはOSを増強しなかったが、高リスクLS-SCLC患者ではBM率を顕著に低下させ、PFSを延長した。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 10.5)
DOI: 10.1016/j.radonc.2025.110897
PMID: 40254167

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