原題
Tolebrutinib versus Teriflunomide in Relapsing Multiple Sclerosis.
背景:ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬であるトレブルチニブは、再発性多発性硬化症(MS)における炎症と免疫活性化を標的とする。その有効性と安全性はさらに評価する必要がある。
方法:2つの第3相試験、GEMINI 1およびGEMINI 2では、再発性MSの参加者をトレブルチニブ(60 mg/日)またはテリフルノミド(14 mg/日)にランダムに割り付け、年間再発率および障害の悪化を調べた。
結果:計1,873人の参加者が登録され、追跡期間中央値は139週間であった。年間再発率は同程度であり、確認された障害の悪化はトレブルチニブ群の8.3%に対してテリフルノミド群では11.3%であった。有害事象は同程度であったが、軽度の出血はトレブルチニブ群の方が多かった。
結論:トレブルチニブは、再発性MSの再発率を低下させる点で、テリフルノミドより優れていなかった。
Journal: N Engl J Med (CiteScore 2022: 134.4)
DOI: 10.1056/NEJMoa2415985
PMID: 40202623
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