肝切除を受けた患者におけるトラネキサム酸:HeLiX無作為化臨床試験。

原題
Tranexamic Acid in Patients Undergoing Liver Resection: The HeLiX Randomized Clinical Trial.
背景:トラネキサム酸(TXA)は種々の手術において出血を減少させることが知られているが,癌に対する肝切除におけるその効果は不明である。

方法:多施設ランダム化比較試験は肝切除を受けた1384人の患者を登録した。参加者は麻酔導入中にTXA(n=619)またはプラセボ(n=626)のいずれかを投与され、主要アウトカムは7日以内の赤血球輸血に焦点を当てた。

結果:この研究には1245人の参加者が含まれた。TXAは、輸血率(16.3%対14.5%、P=0.38)または失血(P=0.75およびP=0.38)を有意に減少させなかった。特に、TXAは周術期合併症の増加と関連していた(P=0.03)。

結論:TXAは癌に対する肝切除において出血や輸血の必要性を減少させないが,合併症を増加させる可能性がある。
Journal: JAMA (CiteScore 2022: 45.4)
DOI: 10.1001/jama.2024.11783
PMID: 39158894

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