原題
Phase I/II Study of a Vascular Endothelial Growth Factor Receptor Vaccine in Patients With NF2-Related Schwannomatosis.
背景:抗血管内皮成長因子(VEGF)抗体であるベバシズマブは、神経線維腫症2型(NF2)に関連した神経鞘腫症の治療に有効であることが示されている。本研究は、進行性NF2関連神経鞘腫患者におけるVEGF受容体(VEGFR)ワクチンの安全性と有効性を明らかにすることを目的とした。
方法:患者は、VEGFR1およびVEGFR2ペプチドからなるワクチンの注射を4週間にわたって毎週受け、その後4ヶ月間にわたって毎月受けた。本研究では主に安全性を評価し、副次的な関心事項は忍容性、聴覚反応、画像反応、および免疫応答であった。
結果:16人の患者を対象とした試験では、ワクチンに関連した重篤な副作用は報告されなかった。5人の患者は6か月で、2人は12か月で単語認識の改善を報告した。4人の患者で部分奏効、5人で小奏効、4人で病勢安定が認められた。
結論:VEGFRペプチドワクチンは、NF2患者の治療において安全性と予備的な有効性を示し、ワクチン接種後の記憶誘導Tリンパ球が腫瘍の進行を長期的に抑制する可能性があることを示唆した。
Journal: J Clin Oncol (CiteScore 2022: 39.6)
DOI: 10.1200/JCO.23.02376
PMID: 38776485
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