原題
Characterization of the signal transduction cascade for inflammatory gene expression in fibroblasts with ATM-ATR deficiencies after Ionizing radiation.
背景:本研究では,電離放射線(IR)に曝露したDNA損傷応答欠損を有する線維芽細胞における炎症性遺伝子発現のシグナル伝達カスケードを検討した。
方法:小核の形成をIR後の種々の欠損患者由来の線維芽細胞で調べた。RNA配列決定、経路マッピング、および転写活性も、TDEMと呼ばれる方法を用いて評価した。
結果:IR後のATM、ATR、またはMRE11を欠損した細胞では、小核形成および炎症発現の増加が観察された。RIG-I、MDA-5、IRF7、IL6、およびインターフェロン刺激遺伝子発現のアップレギュレーションが、特にATM、ATR、またはMRE11欠損細胞で認められ、STAT 1/3経路における異なる活性化を示した。
結論:欠損によるIR後の小核形成の増加は、cGAS/STINGおよび他の経路を活性化し、インターフェロン刺激遺伝子の発現を増強する。この知見は、患者における放射線感受性のバイオマーカーの開発に役立つ可能性がある。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 10.5)
DOI: 10.1016/j.radonc.2024.110198
PMID: 38438016
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