有害な特徴を有するステージIIおよびT3N0の上咽頭がん患者における放射線療法単独対同時化学放射線療法:傾向スコアでマッチングさせたコホート研究。

原題
Radiotherapy alone versus concurrent chemoradiotherapy in patients with stage II and T3N0 nasopharyngeal carcinoma with adverse features: A propensity score-matched cohort study.
背景:強度変調放射線療法(IMRT)を受けているステージIIおよびT3N0鼻咽頭癌(NPC)患者の治療における同時化学療法の有用性は明らかではない。

方法:本研究では、有害因子を有するステージIIおよびT3N0のNPC患者287人の生存率を後ろ向きに分析した。このうち、98人の患者はIMRTのみを受け、189人はシスプラチンベースの同時化学療法を受けた。

結果:追跡期間では、IMRT単独群と同時化学療法群との間に有意な生存率の差は認められなかったが、急性毒性の発生率は同時化学療法群の方が高かった。

結論:IMRTに同時化学療法を追加しても、ステージIIおよびT3N0のNPC患者の生存率は改善されないが、急性毒性は増加する。複数の有害因子を有する患者に対する最適な治療戦略については、さらなる調査が必要である。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 10.5)
DOI: 10.1016/j.radonc.2024.110189
PMID: 38432309

コメント

タイトルとURLをコピーしました