乳癌患者における皮膚微生物叢の動態と放射線皮膚炎との関連。

原題
Association of Skin Microbiome Dynamics With Radiodermatitis in Patients With Breast Cancer.
背景:本研究では、補助放射線療法を受けている術後乳癌患者における皮膚微生物叢と放射線皮膚炎の重症度との関係を調査する。

方法:2017年から2019年までの縦断的観察研究において、研究者らは、16S(V1-V3)アンプリコン配列決定および定量的ポリメラーゼ連鎖反応細菌計数を用いて、放射線療法前、放射線療法中および放射線療法後の患者20人から採取した360の皮膚微生物叢サンプルを分析した。

結果:皮膚常在菌(Staphylococcus epidermidis、Staphylococcus hominis、アクネ桿菌)の量が少ない患者では、重篤な放射線皮膚炎の発症と100%の相関があった。このような患者では、重篤な症状の発症前に皮膚細菌負荷の異常増殖が認められた。

結論:皮膚微生物叢は、重度の放射線皮膚炎の病因に重要な役割を果たしている可能性があり、放射線療法中の放射線皮膚炎を予防するための個人化されたバイオマーカーとして使用できる可能性がある。
Journal: JAMA Oncol (CiteScore 2022: 44.3)
DOI: 10.1001/jamaoncol.2023.6533
PMID: 38300584

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