脳転移(BM)患者の神経認知機能(NCF)に及ぼすアポリポ蛋白E(APOE)遺伝子型の影響:NRG OncologyのRTOG 0614の解析。

原題
Impact of Apolipoprotein E (APOE) Genotype on Neurocognitive Function (NCF) in Patients with Brain Metastasis (BM): An Analysis of NRG Oncology’s RTOG 0614.
背景:脳転移(BM)の典型的な治療法である全脳照射(WBRT)は、しばしば神経認知機能(NCF)低下をもたらす。アルツハイマー病およびNCF障害に関連するAPOE遺伝子のキャリア状態は、WBRTを受けているBM患者におけるNCF低下の潜在的リスク因子として観察されていなかった。

方法:この研究には、WBRT、再発性NCF検査、およびAPOE遺伝子分析のための採血によるBM患者の治療が含まれていた。NCFの結果を経時的に比較した。

結果:APOE e4保有者は、非保有者と比較してWBRT後の記憶が不良であることを示したが、APOE e4の状態とNCF失敗までの時間との間に関連性はなかった。メマンチンは、キャリアの状態に関係なく、NCF失敗時間を遅延させた。

結論:BMを有するAPOE e4キャリアは、WBRT後の学習と記憶、および実行機能の急激な低下を示したが、NCF失敗の発症時間には有意差はなかった。
Journal: Int J Radiat Oncol Biol Phys (CiteScore 2022: 11)
DOI: 10.1016/j.ijrobp.2023.12.004
PMID: 38101486

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