原題
Efficacy and safety of carbon ion radiotherapy for chordomas: a systematic review and meta-analysis.
背景:炭素イオン線治療(C-イオンRT)は脊索腫の治療により定期的に使用されており、本研究はその安全性と有効性を評価することを目的とした。
方法:4つのデータベースを、PRISMAガイドラインに従って、論文の開始から2023年2月まで検索した。論文のスクリーニングとデータ抽出は2人の研究者によって独立して実施され、生存結果はSTATA 14.0を用いて分析された。
結果:発見された942件の論文のうち、11件が含まれていた。ほとんどの病変は仙骨部または頭蓋底に由来していた。局所制御率および全生存率は10年間で有望であった。急性および遅発性毒性は一般に低かった。
結論:C-イオンRTは脊索腫治療の有望な戦略であり、満足な毒性レベルと共に陽性対照と生存率を示した。
Journal: Radiat Oncol (CiteScore 2022: 6.6)
DOI: 10.1186/s13014-023-02337-x
PMID: 37705083
Open Access
【感想】
「局所制御率および全生存率は10年間で有望であった」ではわからないので、原文確認すると、
5年・10年の局所制御割合 76%・54%
5年・10年の全生存割合 85%・69%
のようだ。
対象患者の合計は969人であり、希少疾患ではあるがメタ解析として非常に多くの患者を解析したようだ。
「X線でのSRSでは5年の局所制御割合が約54%だった」と引用されているので、炭素線のほうが制御率は高いんだろうけど、10年で54%まで下がってしまう(プラトーにならない)。非常に緩徐に再発してしまうのでしょう。
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