原題
Risk-Directed Ambulatory Thromboprophylaxis in Lung and Gastrointestinal Cancers: The TARGET-TP Randomized Clinical Trial.
背景:血栓予防が癌患者に有効であることが証明されているにもかかわらず、既存のリスクモデルは肺癌または消化器癌患者に対して有効に機能していない。
方法:肺癌および消化器癌患者を対象とした無作為化試験で、バイオマーカーによる血栓予防の有益性を評価した。被験者をフィブリノーゲン値およびDダイマー値を用いて低リスク群と高リスク群に層別化し、高リスク患者をエノキサパリンを90~180日間投与する群または血栓予防を行わない群に無作為に割り付けた。
結果:エノキサパリンを服用している高リスク患者では血栓塞栓症の発生が少なかった。エノキサパリン群では大出血率が低く、死亡率も低かった。
結論:血栓予防は高リスク患者の血栓塞栓症と死亡率を低下させ、バイオマーカー主導のリスク指向の一次血栓予防は肺癌と消化器癌患者に有益であることを示唆した。
Journal: JAMA Oncol (CiteScore 2022: 44.3)
DOI: 10.1001/jamaoncol.2023.3634
PMID: 37733336
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