放射線療法で治療された頭部および頚部癌患者における味覚異常のDosiomicベースの予測。

原題
Dosiomic-based prediction of dysgeusia in head & neck cancer patients treated with radiotherapy.
背景:本研究は、頭頚部癌患者における放射線療法により誘発される味覚の歪み(味覚異常)の予測におけるdosiomicsの可能性を評価することを目的とした。
方法:根治的または補助放射線療法を受け、少なくとも24ヶ月間追跡された頭頸部がん患者80名のコホートを対象とした。計画CTスキャンで舌を描出し、治療計画システムから用量マップを得た。用量マップからDosiomicの特徴を抽出し、臨床特徴とともに味覚異常予測のためのロジスティック回帰モデルを構築するために用いた。平均用量に基づくモデルを参照として用いた。
結果:dosiomicモデルおよび平均用量モデルはいずれも、急性味覚異常の予測に優れた成績を示し、曲線下面積(AUC)値は0.88までであった。舌の中央および前方3分の2領域がdosiomicモデルの最も高い予測因子であった。慢性味覚異常では、すべてのモデルの成績が経時的に低下し、dosiomicsの値が高かった。タバコおよびアルコールの習慣を含めても、モデルの成績は改善されなかった。
結論:舌の用量分布のDosiomic分析により、急性味覚異常を予測できる特徴が特定された。Dosiomicsは、慢性味覚異常の予測において従来の平均用量ベースモデルよりも優れていた。しかし、dosiomicsを放射線療法計画に組み込む前に、より大規模なプロスペクティブ研究が必要である。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 10.5)
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109896
PMID: 37660751

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