同時化学放射線療法に適さない切除不能なIII期非小細胞肺癌患者に対する体幹部定位放射線治療の有効性と毒性:後ろ向き研究。

原題
Efficacy and toxicity of stereotactic body radiotherapy for un-resectable stage III non-small cell lung cancer patients unfit for concurrent chemoradiation therapy: a retrospective study.
方法:この研究では、同時化学放射線療法を受けることができなかったステージIIIの非小細胞肺癌(NSCLC)患者における従来の放射線治療の代替としての体幹部定位放射線治療(SBRT)の有効性と副作用を評価した。2013年から2018年にSBRTを受けた切除不能なステージIIIのNSCLC患者のデータを分析した。生存率と毒性を計算し、潜在的な危険因子を調査した。
結果:合計213人の患者が研究に含まれた。全生存期間中央値は36.5ヵ月、無増悪生存期間は16.1ヵ月であった。1年、2年、3年生存率はそれぞれ90.6%、73.7%、52.0%であり、対応する無増悪生存率はそれぞれ69.5%、25.4%、15.0%であった。治療失敗は主に遠隔転移であり、局所および領域再発率は比較的低かった。グレード3の毒性は患者の13.1%で確認され、放射線肺炎および気管支肺出血が最も多かった。生物学的有効量と全生存期間との間に有意な関連はなかった。
結論:化学療法と併用したSBRTは、同時化学放射線療法に適さないステージIIIのNSCLC患者に対して、許容可能な毒性で有望な治療成績を示している。中心腫瘍を有する患者では、放射線量の低減を考慮してもよい。さらなる研究が必要である。
Journal: Radiat Oncol (CiteScore 2022: 6.6)
DOI: 10.1186/s13014-023-02333-1
PMID: 37620952
Open Access

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