原題
Do Bone Scans Overstage Disease Compared with PSMA PET at Initial Staging? An International Multicenter Retrospective Study with Masked Independent Readers.
背景:前立腺特異膜抗原(PSMA)PETは前立腺癌の病期分類に関してCTや骨スキャンよりも正確である。しかし、PSMA PETを用いて病期分類された患者に対して、従来の画像に基づく臨床試験データをどのように使用するかは不明である。本研究は、PSMA PETを参照基準として用いて骨転移を検出する骨スキャンの能力を評価することを目的とした。
方法:100日以内に骨スキャンとPSMA PETの両方を受けた前立腺がん患者167人を対象とした多施設レトロスペクティブ診断研究が実施された。3人のマスクされた読影者が各研究を解釈し、PSMA PETの結果を参照基準とした。本研究では、骨スキャンの陽性適中率(PPV)、陰性適中率(NPV)、特異度、読影者間の再現性、陽性率、PSMA PETでの取り込み、および病変数を評価した。
結果:本研究には、初期病期分類時の患者77名、生化学的再発または去勢感受性前立腺癌患者60名、および去勢抵抗性前立腺癌患者30名が含まれた。全体で、骨スキャンのPPV、NPV、および特異度は、それぞれ0.73、0.82、および0.82であった。初期病期分類時の患者では、PPV、NPV、および特異度は、それぞれ0.43、0.94、および0.80であった。読影者間の一致は、骨スキャンでは中等度であり、PSMA PETでは実質的であった。
結論:骨スキャンのPPVは初回病期分類時の患者で低く、偽陽性結果の割合が有意であることが示された。このことは、骨スキャンで低容積の転移性疾患を有すると考えられた多くの患者が、実際には限局性疾患を有することを示唆している。この知見は、STAMPEDE M1放射線療法試験など、PSMA PETで病期分類された患者に臨床試験データを適用する上で重要な意味を持つ。
Journal: J Nucl Med (CiteScore 2022: 12.9)
DOI: 10.2967/jnumed.123.265916
PMID: 37591547
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