原題
Trifluridine-Tipiracil and Bevacizumab in Refractory Metastatic Colorectal Cancer.
背景:トリフルリジン-チピラシル(FTD-TPI)は、転移性結腸直腸癌患者の全生存期間を延長する有望な結果を示している。これまでの研究では、FTD-TPI治療にベバシズマブを追加すると、生存期間がさらに延長する可能性があることが示唆されている。
方法:以前に最大2つの化学療法レジメンを受けた進行結腸直腸癌の成人患者を、FTD-TPI+ベバシズマブまたはFTD-TPI単独を受ける群に無作為に割り付けた。全生存率、無増悪生存率、および安全性を評価した。
結果:対象とした患者492人のうち、併用群の全生存期間中央値は10.8ヵ月であったのに対し、FTD-TPI群では7.5ヵ月であった。併用群では無増悪生存期間も長かった。最も多くみられた有害事象は好中球減少症、悪心、および貧血であり、治療関連死は報告されなかった。
結論:FTD-TPI+ベバシズマブによる治療は、難治性転移性結腸直腸癌患者の全生存率を改善した。
Journal: N Engl J Med (CiteScore 2022: 134.4)
DOI: 10.1056/NEJMoa2214963
PMID: 37133585
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