HR陽性/HER 2陰性乳癌患者における放射線療法と併用したCDK4/6阻害薬治療の安全性と実行可能性系統的レビューとメタ解析。

原題
Safety and Feasibility of CDK4/6 Inhibitors Treatment Combined with Radiotherapy in Patients with HR-positive/HER2-negative Breast Cancer A Systematic Review and Meta-analysis.
背景:内分泌療法にサイクリン依存性キナーゼ4/6阻害薬(CDK4/6i)を追加すると、ホルモン受容体陽性(HR+)ヒト上皮増殖因子2陰性(HER2-)乳癌の全生存率が改善した。しかし、CDK4/6iと放射線療法の併用の安全性は不明であり、ガイドラインもない。このメタアナリシスは、乳癌患者における放射線療法によるCDK4/6i治療の安全性と実行可能性を評価することを目的とした。
方法:研究者らは、CDK4/6iと放射線療法を受けている進行/転移性乳癌患者を対象とした関連研究を検索した。評価した主なアウトカムは、安全性(グレード3~5の有害事象)、CDK4/6iの減量、および毒性による中止率であった。
結果:解析には、1133人のHR+/HER2-乳癌患者を対象とした15件の研究が含まれた。そのうち617人の患者がCDK4/6iと放射線療法を受けた。重度の血液毒性の有病率は29.4%であったが、重度の非血液毒性は2.8%であった。CDK4/6iの減量率は24.0%であり、毒性によるCDK4/6iの中止率は2.3%であった。CDK4/6iと放射線療法の併用とCDK4/6i単独との間に毒性の有意差はなかった。
結論:この研究は、放射線療法とCDK4/6i治療の併用は、乳癌患者において一般的に安全で忍容性が高く、実行可能な治療選択肢と考えられることを示唆している。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 9.3)
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109839
PMID: 37536378
Open Access

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