脳転移の標的体積描写のためのデュアルエネルギーコンピュータ断層撮影由来の仮想単色画像の評価。

原題
Assessment of Dual-Energy Computed Tomography derived Virtual Monochromatic Imaging for Target Volume Delineation of Brain Metastases.
背景:
本研究では、デュアルエネルギーコンピュータ断層撮影(DECT)仮想単色画像(VMI)を用いて脳転移の画質と標的体積描写への影響を解析した。
方法:
この研究には、放射線治療計画のために磁気共鳴画像法(MRI)とDECTを受けた37の脳転移を有する26人の患者が含まれていた。病変コントラスト、コントラスト対ノイズ比(CNR)、および信号対ノイズ比(SNR)を、63 keVのVMIおよび人工120 kVコンピュータ断層撮影(CT)について評価した。画像コントラストと転移の境界を主観的に評価した。VMIで描出された標的体積を、Dice類似係数を用いてMRIベースの描出のみと比較した。
結果:
VMIは120 kV CTと比較して有意に高いLC、CNR、SNRを示した。画像コントラストと病変境界はVMIで有意に良好であった。VMIで描出された標的体積のDice類似係数は、画像の不確実性のない転移では高かったが、不確実性のある転移では有意に悪かった。VMI標的体積はMRIより約5~10%小さかった。
結論:
VMIは通常CTと比較して優れた画像品質を提供し、脳転移の可視性を改善する。特にMRIで画像の不確実性がある場合には、標的体積の定義における信頼性と精度を高める可能性がある。
Journal: Radiother Oncol (CiteScore 2022: 9.3)
DOI: 10.1016/j.radonc.2023.109840
PMID: 37536377

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